新幹線の多目的室を利用した移送について
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2020/08/31
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新幹線には個室(多目的室)が準備されており、所定の手続きを取れば患者様の搬送で使用することも可能です。
但し、公共交通機関ですので、伝染するおそれがある感染症の場合や医療資機材がいくつもついたり、急変のリスクがある方は利用できない場合もあります。
多目的室の手配をするには
JR各社に連絡を取り、多目的室の予約を取ります。医療処置継続の患者様は5日前より、医療処置が無く、安静に寝たままの搬送の患者様は2日前より予約が可能になります。JR各社の多目的室利用申込書に所定の事項を記入し、医師の診断書・同意書を添えて提出します。利用申込書には、医療処置の内容や医療器材についても記入が必要です。当社で手続きを代行することも可能ですので、その切はご相談下さい。
ご利用に当っての留意すべき点
1 ご利用の新幹線は出発駅から到着駅まで直通である必要があります。新幹線を途中駅で乗換えるのは、患者様の状態にもよりますが、困難だと思います。
2 多目的室の広さは、新幹線の種類により異なります。患者様が特殊な車椅子を利用する場合や大型の医療機器を持ち込む必要がある場合は事前にスペースの確認が必要です。また、室内の定員は患者様と付添い者の1名です。他の人員スペースはありません。(700系の新幹線は従来の室内より広くなり、折りたたみの椅子を追加する場合もあるようです。)
3 多目的室に持ち込める医療資器材や準備できる設備等には、制約があります。例えば、酸素ボンベは小型のもの2本まで、電源設備は1か所なので注意が必要です。患者様を安全に搬送するために必要な医療資器材を予めリストアップして付き合わせする必要があります。
4 始発駅・終着駅以外の停車駅の停車時間は短いところでは1分程度です。とても短かく時間が限られていますので到着駅事務所と事前に打合せ、安全に段取り良く手配する配慮が必要です。
5 多目的室は予約制ですので行程表はゆとりをもって作成させていただきます。
当社のサービス内容
当社の新幹線搬送は2名対応が基本になります。多目的室のベッドは側面が壁のため、反対面からの対応になり、頭部と脚部を搬送員が、酸素や点滴などのルートを医療従事者が担当し、患者様を寝たまま安全にホーム上の当社ストレッチャーまで移乗します。ホームから民間救急車までの移動は、JR各社と連携をとり、極力ストレッチャーで移動できる様お願いしています。エレベータ設備等の制約で難しい場合は、一時的にリクライニング車椅子やスクープストレッチャーを使用し、患者様の負担を最小限に抑える方法で工夫しています。 また全国に協力事業所がありますので連携したり、紹介させていただくことも可能です。新幹線を利用した患者搬送の際は、経験豊富な当社に是非ご相談下さい