雪・暴風の中での新潟から東京駅までの新幹線連携搬送
一月某日、新潟県の病院から関西地区への転院移送を担当しました。
弊社は民間救急車で新潟県の病院から東京駅まで行き、そこからは看護師が東京駅から新幹線内多目的室の付き添い、関西の民間救急に引き継ぐまでの担当でした。
真冬の搬送ということもあり、数日前から新潟県周辺の天気予報をチェックし、地元のソーシャルワーカーさんにも雪の具合も聞きとり、通常スタッドレスタイヤを履いていれば高速のインターチェンジからも近いし問題ないとのことでしたが念の為にチェーンタイヤも持参し、なおかつ朝も早い出発でしたので前乗りし、現地に着いた時には雪も降っていなく路面にも雪がほとんど無い状態で準備万端のはずでした。
しかし、当日は横殴りの雪が降っていて地元出身の家族もこんな天候はほとんど見たことがないとおっしゃているほど大荒れでした。
この時点では東京駅まで通常4時間30分の行程を7時間見ていたので、ゆっくり安全運転で向かえば全然問題ないと考えていました。
病院では患者様の状態も安定していて、久しぶりの家族との再会もあり笑顔も見え、引き継ぎもスムーズに終えることができ出発できました。
ですが相変わらず悪天候、一抹の不安もありますが運転手は安全運行と心がけ、看護師は車内で患者様とコミュニケーションをとりケアをしながら向かうだけです。
高速道路上は除雪車が通った形跡はあるものの寒いのと、風が強いためか雪が凍っていて、ガタガタとタイヤが音を立ててる状態だったので法定速度を下回るスピードで走行。
しばらく走行すると、事故のため通行止め。
仕方なく下道に降りることに。
幸い1区間のみでしたので30分くらいロスタイムでしたが次のインターチェンジで再び高速へ戻ることができました。
ですが暴風のため視界が悪く前を走る車のテールランプが辛うじて見える程度でスピードが出せません。
車体も揺れ、ハンドルを握る手にも自然と力が入りました。
患者様の状態が安定していたことだけが安心材料。
予定では2回休憩を挟みながら向かうはずでしたが、この先も都内の渋滞も予想されましたので家族と相談しながら簡単にトイレ休憩を1度することに変更し、首都高の工事渋滞もありましたが、なんとか新幹線出発の40分前に東京駅に着くことができました。
事前に新幹線のチケットも購入していて、駅員さんとも打ち合わせ済みでしたので駅弁を買う余裕は確保でき、定刻で出発していきました。
10年以上、患者搬送業に携わってきましたが新幹線の予約の時間に制限がある中、通行止め、突風によるホワイトアウトで視界不良、除雪車による低速走行、首都高の工事渋滞などが立て続けで起こり、ハラハラ度ランキングのベスト5に入る印象深い搬送になりました。
どんなに準備をしても当日になるまでわからないとこもあるのだとつくづく思い知らされました。
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